但馬やまびこの郷について
所長あいさつ
兵庫県立但馬やまびこの郷 >但馬やまびこの郷について>所長あいさつ >てっちゃんからのメッセージ

てっちゃんからのメッセージ

てっちゃんからのメッセージ2023年9月
このページにたどりついたあなたへ

8月も最後の週になり,長かった夏休みも終わり,もう2学期が始まっているかもしれませんし,そろそろ2学期が始まるかもしれません。
2学期にはいろいろな行事があり,それを楽しみに思う人もいれば,そのことで気が重い人もいるかもしれません。
また,久しぶりに友だちと会えることを楽しみにしている人もいれば,そうでない人もいるかもしれません。
このページを読んでいるあなたはどのような気持ちで今を迎えているでしょうか。
もしかすると,学校へ行くことを思うと辛くて,どうしたらいいか困っていたり,悩んでいたりしているかもしれません。
そんな方に伝えたいことがあります。
学校へ行けないのは,怠けているからだとか,心が弱いからだとか,思わないで下さい。
学校に対する気持ちは人によっていろいろあります。いい思い出を持っているかもしれませんし,いやな思い出を持っているかもしれません。
あなたが学校へ行けないこと,行くことが辛いことには理由があるはずです。
でも,その理由をだれにもわかってもらえないし,言ったところで「がんばれ」とか「気合いをもて」とか励まされるだけだと考えているかもしれません。
でも,ひとりで苦しんだり,悩んだりしないで下さい。
あなたのまわりにはあなたの気持ちを聞いてくれる人が必ずいると思います。
ぜひそうした方に話を聞いてもらって下さい。
ただ,そうした方が見つからなかったり,そういうことを話せなかったりした時には,ぜひ但馬やまびこの郷の私たちに話を聞かせて下さい。
但馬やまびこの郷は不登校の方の宿泊体験施設ですが,「学校へ行くのが辛い」「学校へ行けない」といった相談もスタッフが電話でお聞きします。
お話を聞いて,あなたを責めたり,叱ったりすることはありません。
まずは,あなたの気持ちを聞かせていただき,気持ちが落ちついてから,「どうすればいいのか」を一緒に考えていきたいと思っています。
やまびこの郷をあなたの相談先のひとつに考えていただけるとうれしく思います。
(相談は,平日の9時より17時まで,079-676-4724でお受けしております)

なお,保護者様からのご相談も承っております。
但馬やまびこの郷はみなさまのおいでをお待ちしています 
学校へ行けていないあなた,学校に行きにくいあなた,学校に行けず時々お休みしてしまうあなたへ
 ここはそんなみなさんの心のエネルギーを蓄える場所です。学校やおうちから離れて,4泊5日をここで過ごしてみませんか?この5日間は,但馬の大自然の中で,ここで出会ったみんなとゲームをしたり,料理を作ったり,工作をしたり,ハイキングをしたりして,あっというまに時間が過ぎていきます。はじめておうちを離れての生活は不安かもしれませんが,ここのやさしいスタッフがみなさんのお手伝いをしますので,安心しておいでください。5日目,少しでも元気になって,笑顔でおうちに帰れる自分を想像してみてください。
 
そうしたお子さんをお持ちの保護者様へ
 兵庫県立但馬やまびこの郷は、学校に行けていない,行きづらいお子さんとその保護者様を支え、応援するための施設です。お子さんは,5日間家庭から離れて,いろいろな仲間やスタッフといっしょに,ふだんできない活動をします。そうした生活の中で,自分の気持ちを表に出したり,自分の思いを知ったりして,心のエネルギーを蓄え,それが次の一歩へつながっていきます。保護者様には,お子さんをお送り,またお迎えにおいでになった際に,保護者様同士あるいはスタッフとの交流の機会があり,ご参加いただくことができます。お子さんから離れることに不安もおありかもしれませんが,いつもの同じ生活に少しだけ「間」を入れてはいかがでしょうか。
                 兵庫県立但馬やまびこの郷 所長 齊藤 誠一(さいとう せいいち)
 
 
所長プロフィール
神戸市在住。2022年3月まで神戸大学大学院人間発達環境学研究科准教授,同年4月より大阪信愛学院大学教育学部教授。兵庫県スクールアドバイザー,神戸市スクールカウンセラー、神戸市社会教育委員,姫路市総合教育センタースーパーバイザーなどを歴任。専門は、教育臨床心理学、生涯発達心理学、災害心理学。2022年4月より県立但馬やまびこの郷所長。
 
著書
「青年期の人間関係」「新・青年心理学ハンドブック」「震災復興学」など。